地相というのは、家の敷地のかたちで、運気を判断する方法です。
主に、敷地の張りと欠けによって、土地の運気を鑑定します。
張りとは、敷地が出っ張った部分で、欠けとはへこんだ部分です。
家相の本を読んだことがある方ならば、このような張り欠けの吉凶について読んだことがあると思います。
しかし、最近は地相について論じた著作は減ってきました。
理由は簡単です。
近年の敷地の形状は、矩形に整えられたものが多いからです。
江戸時代以前の敷地のように、敷地の一部が出っ張ったり凹んだりしていることは、ほとんどありません。
だから、地相について細かく説明する風水書はあまりないのです。
ちなみに、張り欠けの吉凶は、建物も敷地も同じなので、家相の本に書かれている張り欠けの吉凶をそのまま、敷地に適応させればOKです。
張り欠けを判断するのに、重要なのは、張りか欠けかを見分けることです。
たとえば、「凸」の形を考えてみましょう。
上が北だとしたら、「北張り」と考えることができます。
しかし、日本語的に考えれば、この形状は、北西と北東が欠けていると考えることもできます。
そこで、これらを明確に判断するために、現代家相では、三分の一のルールが採用されています。
出っ張った部分を見て、それが、1辺の三分の一以下だったら、張りです。
三分の一、ピッタリの場合も、地相の吉凶判断では、張りとして扱います。
つまり、この場合、北西と北東を欠けとして扱うことはありません。
「凸」という字と同じ形の敷地の場合(上が北とした場合)、出っ張った部分は、三分の一、ピッタリなので、北張りと考えます。(細かな中央の設定などは考慮しないで、図の上側のデコボコだけを見てください。)
次に、「凸」の字の右側部分だけに着目してください。上が北だとすると、右側は東になります。出っ張った部分に着目すると、南東部分が張り出ています。(正確な中心点を考慮しないで、デコボコの形状にだけ注目してください。)
しかし、三分の一ルールには該当しません。張り出た部分が、三分の一以上(二分の一)になっています。だから、この場合は、南東の張りとはしません。この場合、北東から東にかけての「欠け」として扱うのです。
基本的には、張りは、その方角の運気をたくさん取り込んでくれると考えてください。
したがって、金運の方位である北西や西に張りがある場合、金運が高まると考えます。
逆に、欠けている場合、金運がダウンします。
ただし、北東と南西、つまり、鬼門と裏鬼門で家は、張りも凶相になります。悪い気を取り込んでしまうと考えるのです。
鬼門は家運の象徴、裏鬼門は病気の象徴です。張りの場合も欠けの場合も、これらの運気がダウンします。
サイトに、主人の生年月日によって張りの位置を決める方法を書きます。
この方法は主人以外にも適用されますが、デコボコの敷地は少ないので、現代の不動産事情を考えると、あまり意識する必要がないかもしれません。
この方法を使うとしても、主人だけにするべきです。
まず、北西の方位の家族定位は父です。したがって、北西の張りは、主人にとって、運気アップになると考えられています。生年月日に限らず、この方位の張りは、特に良い方位です。
その他、主人の干支が例えばウサギ年ならば、卯の方位、つまり、東が張り出ていると吉相です。
また、主人が九紫火星に属している場合、南の方位が張り出しているのが吉相です。
現実的なことを考えると、地相の張り欠けを考える場合は、張りにより運気を上げることよりも、欠けがない、長方形の土地を探すことだけを意識するべきと言えるかもしれません。