家相は奈良時代、中国から仏教とともに伝来した風水思想が日本で独自に発展したものです。
屋敷、家屋の位置や構造が人々の運命に影響すると信じ、その配置方法の吉凶を判断する占い方法です。
中国古代の陰陽五行(いんようごぎょう)思想に基づく「方位説」に由来していると言われています。
その家相において玄関の方位はとても重要です。
今回は玄関の方位で注意すべき点を解説したいと思います。
家相では鬼門・裏鬼門という方位があります。
北東と南西は鬼が出入りする方位とされ、気が乱れやすいく、「悪気や邪気」が溜まりやすくなることが原因です。
鬼門は北東の方位で、玄関やトイレなどの水回りは鬼門を避けるというのが日本古来からの考え方です。
とても冷える場所で、雨風が強くドアが傷みやすいということや、中国では敵が攻めてくる方位という言い伝えもあり、鬼門を避ける原因になっています。
また、南西は西日が強く差し込むため、快適な玄関とは言えません。
できれば北東と南西に玄関を作るのは避けた方が良いでしょう。
また、西の方位にある玄関も家相的には嫌われます。
原因は南西と同じく西日にあります。
西日が当たることで玄関の温度が上がってしまいます。
昔の玄関は木造のため西日で反ってしまい建て付けが悪くなってしまうのです。
玄関の風通しを良くしてあげることが重要です。
風水的には、太陽の光は、部屋を明るく見せたり、良い運気が入ってくるという意味があります。
しかし、西日は「お金の流れをせき止めてしまう」「お金が入ってきても、同時に出て行ってしまう」などと言われています。
西日が入り過ぎないような工夫が必要ですが、あまり暗くなってしまうのもよくありません。
影ができやすいこともあり、間接照明などを使って明るさを保ってあげると良いですね。
家相で最高に運気がアップするのは南東、東の玄関です。
朝日が昇る方位ですから、この方位に玄関があるとすがすがしい気持ちで出かけることができます。
風通しも良いので、家相的には大吉相となります。
太陽の光で殺菌、カビが繁殖しにくいことも運気がよいとされる原因です。
また、風水では南東は風が流れ込む方位とされています。
玄関は様々な気の入り口です。南東にあると風が縁を呼び込んでくれ、よい気が入ってきます。
玄関は気の入り口として家相的にも風水でもとても重要な場所です。
気は玄関から入って、家の中をめぐるため、よい気が入ってくる玄関にしたいところです。
もちろん、家相的には吉方位に玄関があるほうがよいのです。
ただ、賃貸や共同住宅などで自分で決められない場合が多くなっていますから、そんなときは風水をうまく取り入れて、よい運気が入ってくる玄関にしたいですね。